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2022.03.04 | コラム《海外拠点だより》

【ベトナム編】第2回 その後のホーチミンの街は…

 

カドリールベトナム株式会社
社長  正村  匡

1年前にカドリールニシダの海外生産工場の第2拠点であるカドリールベトナムに赴任。
これまでベトナム生活で感じたこと、従業員との交流を含めたカドリールニシダベトナム工場のこと、
現在の私の住むホーチミンや工場のあるドンナイ省の状況など、数回に分けて紹介します。

昨年7月、ホーチミン市がロックダウン、周辺地区も同じ状況となり、工場のあるドンナイ省も従業員が出勤できなくなり、操業停止をせざるを得ないことは前回書かせて頂きましたが、最終的には7月末から10月末までの約3ヶ月間、工場は全く操業できませんでした。
10月にロックダウンが解除され、やっと従業員が通勤できるようになり、操業を開始したものの、今度は従業員の感染が広がり、毎日かなりの感染者が出る中、従業員の安心と安全を守る為の対応と対策に日々忙殺され、日々状況が変化する中、年内は本当に対応に苦労したというのが実態です。

2022年度の年も明け、ベトナムとしても2回目のワクチン接種も進んだこともあり、感染者数もかなり減ってきたことと、昨年のロックダウンで経済が大打撃を受けたこともあり(21年度のベトナムのGDPは2.58%とプラス成長ではあったものの、1986年(ドンコイ-対外開放政策時)以降の最低の数字となり、ベトナム政府としてもwith Coronaを打ち出し、経済を回す方針で、テト前(ベトナムの旧正月前、1月末)には、飲食店、カラオケ、スポーツ施設、その他施設の制限もほぼなくなり、かなりホーチミン市内も活気が出てきました。

昨年9月(左)と現在(右)の市内の様子を比較1

昨年9月(左)と現在(右)の市内の様子を比較1

昨年9月(左)と現在(右)の市内の様子を比較2

昨年9月(左)と現在(右)の市内の様子を比較2

ところが、テト明けには、1日当たりの感染者数も増えてきており、2月28日はベトナム全土で9万4,376名の感染者、とくに北部のハノイは12,850名と最も多く、連日感染者数が過去最高を更新する状況となっています。南部のホーチミン市でもここにきて1,790名と急激に増えています。
ベトナム保健省の報告によると、2月28日現在、コロナによる感染者数は合計で3,321,005名、死者数は40,144名となっています。

ワクチン接種に関しては、2回目は85%を超える接種率となっており、更に3回目も現在急速に進んでおり、保健省によると、テト明け270万回/1日の接種をした日もあるとのことでした。ベトナム全体としても、18歳以上の成人で約40%(ホーチミン市は50%以上、2月28日時点)と進んできており、3月中には18歳以上の成人にはすべて接種する計画を打ち出しております。
(日本とは比較にならないスピード感で進んでいるかと思います)

現時点でベトナム政府もワクチン接種が2回終わっている事と、3回目の接種も進めており、感染者は増えているものの重症化は少ない状況でwith Coronaで経済を止めない政策を強く打ち出しており、特に南部はその中でも感染者が少ない状況下、ホーチミン市内の状況だけ見ると、全く規制もなく、コロナ前と同じような活気があり、街に人があふれています。

コロナ前と同じくらいの活気が戻ってきている市内の様子

コロナ前と同じくらいの活気が戻ってきている市内の様子

また、ベトナム政府としても現在外国人観光客の受け入れ緩和を検討しており、3月15日以降は、ある程度の条件(ワクチン接種証明、陰性証明書等)を満たしていれば、入国後の隔離なしでの対応も検討しているようで、経済を回す方向で、コロナによる今までのいろんな規制が緩和方向に向かっていると感じるところです。日本からの出張者の規制もかなり緩和されるのではないかと期待されております。

現時点では、特に弊社の工場周辺含め、南部のホーチミン周辺では、北部に比べかなり感染者数が少ないこともあり、コロナに対する緊張感も以前ほどなくなり、通常の生活に戻りつつあることを感じられるのですが、直近の急激な感染者の増え方を見ると、また何らかの厳しい規制がまた出てくるのでは、と不安を感じる次第です。

とにかく、日本もそうですが、世界でコロナの感染が収まり、もしくはワクチン接種が進み、薬も開発され出回ることによる、いろんな規制がなくなることを切に願う次第です。

前回のコラム
【ベトナム編】第1回 ホーチミンの街は今… | カドリールニシダ (quadrille.co.jp)

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