Newsお知らせ

2022.12.19 | コラム&社員インタビュー《55周年》

【55周年記念コラム】Series1(4)

お陰様でカドリールニシダは今年で創立55周年を迎えました

この節目に当たり、現在まで長年カドリールと歩んできてくれたパタンナーやデザイナーに感謝の気持ちを込めて、バトン形式でカドリールでの思い出や今後への期待を語ってもらうコラムを掲載いたします。
それぞれのカドリールでの思い出とともに、当社の歩みを感じ取っていただければ幸いです。
第1回目のシリーズは、勤続36年の営業企画室室長 蛭川伸子氏にカドリールとの歩みを語ってもらいました。
今回はその3回目、当社のブランド『ツインクロス』の誕生についてのお話です。

leaves iconleaves iconleaves icon

  • Profile 蛭川 伸子(勤続36年)
    1985年入社、デザイナーとしてデザイン室勤務。
    1990年よりデザイナー兼マーチャンダイザーとして、市場分析や得意先に向けた企画提案にも携わるようになる。その後、中国での事業展開における商品企画から販売員指導まで幅広く担当。
    2004年からツインクロス商品の販売でQVCジャパンTVショッピングに出演し、カドリールの顔として商品のこだわりを伝え続ける。
    現在は営業企画室長として、業界全般のリサーチや、マーケティング視点を持ったMD業務を担い、新規得意先開拓や新たな企画開発提案に取り組んでいる。

§4 ❝ツインクロス”の拡大

aspengrovestudios iconツインクロス❞とテレビショッピングの出会い

草創期のQVCジャパンにおいて、ツインクロスは2004年2月6日に販売を開始しました。初回の放送からわずか4ヵ月後の7月に初のTSVにチャレンジしました。TSVとはその日一番のお買い得商品で、24時間中の0時、5時、8時、11時、17時、22時と6時間放送するスペシャルイベントです。まだ今のように下着番組が少ないQVCの中で「ノンワイヤーで楽に体型補整ができる綿混素材の商品」は、大変盛況な売れ行きでした。番組中鳴り続けるチリンチリンという完売の音色と共に、あっという間に1時間が過ぎ行き売上も相当な額になりました。

このイベントの成功は、その後のツインクロス拡大への大きな足掛かりとなりました。「試着しないでブラが売れるわけがない」と言う声もまだ社内に残っていましたが、それらを吹き飛ばすような、みんなが驚いた瞬間ではなかったかと思います。

aspengrovestudios iconリアルタイム・生放送の一喜一憂

(↑左が筆者)

私は初回放送からずっと19年余りの間(数えてみれば447回!)、生放送の番組に出演してきました。本当に長いこの期間、番組出演を休んで穴をあけないように健康への気配りをしっかりとするようになり、販売トークでNGワードを言ってレッドカード(出演停止)をもらわないよう言葉の注意も怠りませんでした。

また出演日はスケジュール通り番組構成されていて、プロデューサーはじめスタッフもスタンバイして、休日も夜中でも早朝でも関係なく行われます。変えることは許されません。台風の時期には新幹線の運行状況とよくにらめっこしました。忘れもしないあの大震災直後の3月27日に向かう道中、節電で真っ暗な東京駅を通り、地盤が歪み瓦礫が積まれた道を通ってスタジオへ。このとき、「笑顔で商品説明できるのか? して良いのだろうか…」と不安で割り切れない気持ちのまま1時間の生放送が終了していました。普通では経験しないような気配りや責任を背負いながらの年月だったのかもしれません。

途中、本当にいろいろなことがありましたが、QVCでの販売をこれほど長く続けてこられたのは、実際に商品を開発し作る“メーカー発信の言葉”で語ってきたからではないか、と思っています。

実は、初放映の日、スタジオに向かう新幹線の中で緊張と共にたどり着いた心境がありました。それは一貫して「メーカーのおばさん」でいよう、という決意のような気持ちです。懸命に話をしても信頼されなければ、画面越しに耳を傾けていただけないし、ましてや購入しようと決断してもらえない… そんな想像から自分の中でイメージした人物像です。下手でもいいから、作り手が心から愛情をもって商品を説明する“真面目なメーカーのおばさん”です!
この年月を振り返り、きっとその気持ちはお客様に伝わっていたのではないかなと、勝手ながら自分の中で思っています。

売れ行きが好調な時、低迷した時、結果や責任に一喜一憂して苦しく感じる時期もありました。けれど、競合が現れても真似のできない特許の独自性と、オリジナルのモールドカップ開発など時代に合わせた商品展開をしてきたことで、続けてこれたのだと考えています。

何と言っても多くのお客さまから継続してご支持をいただけていること、そしてそれが画面を通して実感できる、これこそがテレビショッピングの大きな喜びだと感じています。

(QVCでは半期ごとに部門別売り上げ1位のブランドにメダルを授与されます。ツインクロスは21期ベストセラーを受賞、今も更新中です。)

aspengrovestudios iconいざネットの世界へ

2004年に始まり、メキメキと実績を伸ばすQVCでの好発進を受け、翌2005年に、知識も経験もない中、ツインクロス独自の機能をもっと詳しく、たくさんの方に知ってもらおうと、初代のツインクロスのホームページを立ち上げました。さらに並行してネット上のショッピングサイト(初期はYahoo!ショッピング)でツインクロスショップの運営を始めて行きました。『これからはウェブでの商売がきっと重要になる!』という、当時の営業部長の強い要望から実現したことでした。講習を受け勉強しながらのチャレンジは、今思うとちょっと無謀な気がしないでもないですね。

  • (↑手作り感満載のツインクロス初代ホームページのイメージ)
  • 当時は誰も現在のような電子決済の普及や、ネット通販の広がりを想像出来ていませんでした。改めて、ツインクロスを通じていろいろなことにチャレンジさせて頂けたことを、心より有難く思っています。次回は「ОEMの商品化力」について、私目線でまとめたいと思います。

 

【第1回 カドリールニシダとの出会い】こちら
【第2回 繊細な手作業から始まったデザイン室勤務】こちら
【第3回 ツインクロス誕生】こちら
【第5回 今後も提案力のあるOEM企業であり続けたい】こちら

←一覧ページへ戻る